こんにちは。
はとぶーです。
今回はリレー回路のコイル側に、ダイオードを付けている理由について解説していきたいと思います。
リレーを使った回路を見たことがある方は、リレーのコイル側の方にダイオードがついていることを見かけると思います。
最も簡単な回路図を載せます。
こういう回路ですね。
破線部がリレーで、内部も見えるようにしています。
では早速、なぜダイオードが必要なのか見ていきましょう。
そもそもダイオードとは
ダイオードは一定の方向へのみ電流が流れるパーツです。
(例外はありますが。)
回路図では、▲の先の棒線がある方向へのみ流れます。
このダイオードの働きをふまえ、最初の図を見てみましょう。
リレー回路の電流の流れ方
早速、最初の回路図はどのように電流が流れるか見ていきましょう。
電池の+極から電流が流れ、コイルを通過し、電池の-極へ帰ってきます。
コイルの前にダイオードが入っていますが、ダイオードの矢印の向きにしか電流を流せないので、ダイオードは仕事をしていません。
ここで、ダイオードが仕事をしないからといって、
とはならないです。
なぜなら、電流は電圧が高いところから低いところへ流れるからです。
今回の回路では、電池の+極からコイルの入り口まで(赤色の矢印部分)が1.5Vで、コイルの出口から電池の-極まで(青色の矢印部分)は0Vです。
なので、ダイオードを通って電流が流れることは出来ません。
続いて、コイルの話をしましょう。
リレーに入っているコイルについて
コイルに流れる電流が変化すると、磁界(磁場)も変化します。
それと同時に、起電力を発生します。
これが、誘導起電力と呼ばれるものです。
この誘導起電力ですが、磁界(磁場)の変化を妨げるように発生します。
なので逆起電力とも呼ばれていますね。
個人的に、逆起電力の方が読み方が好きなので、逆起電力と記述しますね。
で、この逆起電力が最も発生するのは、コイルに電流が流れなくなったときです。
なぜかは知らないですが。
大体10倍程度の電圧が発生します。
なので、基本的には電源をOFFにした瞬間の逆起電力を考えます。
リレー回路の逆起電力
逆起電力を図で表してみましょう。
逆起電力はその名前の通り、元の電流から見て、プラス・マイナスが反転して発生します。
図では2つの電流の流れが描かれていますが、これは便宜上です。
本来は電源OFFされてから逆起電力が発生しますので、
このようになっています。
ここまで来ると、ダイオードの役割が見えてきましたか?
逆起電力の流れを見てみましょう。
電源はOFFなので、電源側には電流は流れません。
ダイオードはこのように、逆起電力をループするために使われていたことがわかるかと思います。
こういったダイオードの使い方を、リレーのコイルサージ対策・保護と言います。
終わりに
回路図を見ていると、「なぜ、このパーツが必要なんだろう?」ということが多々あります。
今回のコイルサージ対策も、逆起電力の存在を知らなければ、ダイオードは必要には思えません。
電気は見えませんしね。
もっと検索しやすくなればいいんですけどね。